【写真で説明】ヨーグルトメーカーの正しい使い方|簡単なのに失敗しない作り方

家でいろんなヨーグルトを作ってみたいけど、ヨーグルトメーカーってどうやって使うの?

そんな疑問を解決するために、自宅でヨーグルトを手作りするために必要なもの、手順を写真付きで説明していきます。

自分で種菌とか、使う牛乳の種類とかを工夫できるのがヨーグルトメーカーのメリットの1つですが、失敗すると上手く固まらないというケースも。

記事の後半では、ヨーグルトメーカーを使っても上手くできないというかたのために、失敗しないヨーグルト作りのコツについても説明していきますね。

手作りヨーグルトを作るのに必要なもの

まずは、自家製のヨーグルトを作るのに必要なものです。

  • ヨーグルトメーカー
  • 牛乳
  • 種菌(スターター)
  • 容器
  • スプーン

基本的には、上の5つがあればOKです。
種菌はスターターとも呼ばれますが、市販されているヨーグルトを使うこともできます。

生きた乳酸菌を含んで入れば大丈夫で、他にも専用の粉末乳酸菌などを使っても良いでしょう。

容器は、ヨーグルトメーカーに付属している場合が多いですが、別の容器を使いたい場合には耐熱性があるかを確認してください。
牛乳パックをそのまま容器にできるタイプのヨーグルトメーカーも多く、このタイプだと用意するものが少なくて便利です。

【牛乳・専用容器に共通】ヨーグルトメーカーでヨーグルトを作る手順

使用するヨーグルトメーカーによって多少作り方が異なる場合もありますが、基本的な手順は次の通りです。

  1. 使う容器などを熱湯で殺菌する
  2. 牛乳を温める
  3. 牛乳と種菌を混ぜる
  4. ヨーグルトメーカーの温度と時間を設定する
  5. ヨーグルトメーカーのスイッチを入れる
  6. できあがったら冷蔵庫で保存する

手順が多いように思えますが、一度経験すれば、かんたんに覚えられるでしょう。
基本的なブルガリアヨーグルトだと7時間くらいの発酵で完成しますが、慣れてくれば10分前後で準備ができると思います。

それでは、一つひとつの手順を詳しくみていきましょう。

①熱湯消毒で雑菌が繁殖するのを防ぐ

最初に、使用する容器やスプーンの熱湯消毒をしていきます。
ヨーグルトを作るのは乳酸菌なのですが、別の菌が入り込むと上手く固まらないという失敗の原因になるのです。

スタンダードな殺菌方法は、洗った大きめのボウルなどに容器とスプーンを入れて、十分に浸かる程度まで沸かしたお湯を注ぎます。

そのまま2分〜3分程度おけば消毒完了なので、火傷に注意しながら取り出して水を切ってください。

牛乳パックをそのまま容器として使う場合には、電気ケトルでお湯を沸かしてスプーンにかけるだけでもOK。

ヨーグルトメーカーで唯一面倒な工程と言えますが、しっかりと消毒をしておくと失敗する危険性はかなり減ります。

熱湯で消毒する方法については「【ヨーグルトメーカー】容器やスプーンの正しい熱湯消毒の方法|電子レンジOK?」で詳しく説明しています。

②牛乳はレンジで人肌くらいの温度まで温める

次に、牛乳を少しだけレンジで温めます。
乳酸菌が増えるためにはある程度の温度が必要なのですが、冷たい牛乳を使うと温度が上がるまで時間がかかってしまうのです。

適温まで上がるのに時間がかかると、発酵が始まってからの時間が短くなってしまうので注意しましょう。

別の容器を使う場合には、レンジが使える入れ物に牛乳を入れてチンしてください。
牛乳パックをそのまま使うのであれば、牛乳パックごとチンしてもOKです。

ただし、温め過ぎには注意が必要で、一定の温度を超えると乳酸菌は死んでしまいます。
熱くする必要はないので、人肌程度の40℃くらいを目安に、500~600wなら1分くらいで十分です。

また、牛乳の種類によっては固まりにくいこともあるので注意してください。

手作りヨーグルトに利用できない牛乳の種類については「ヨーグルトメーカーで使える牛乳の種類|低脂肪牛乳や成分調整牛乳は固まらない?」でまとめています。

③種菌(スターター)を牛乳に入れて混ぜ合わせる

牛乳を温めたら、牛乳と種菌を混ぜます。
種菌には、市販のヨーグルトでも、ネットなどで購入できる乾燥した粉末状のものでも使用可能です。

粉末タイプの種菌の場合には、説明書に使い方が詳しく載っているはずなのでそちらもチェックしましょう。

市販のヨーグルトの場合には、牛乳10に対して、ヨーグルト1の割合で混ぜます。
固めが好みであれば、10:2くらいに調整しても良いでしょう。

混ぜるときに牛乳があふれそうな場合には、牛乳の量を少しだけ減らしてください。
種菌を加えたら、ムラが出ないようにしっかりとスプーンで混ぜます。

④ヨーグルトメーカーにセットして温度と時間の設定をする

牛乳と種菌を混ぜて準備ができたら、ヨーグルトメーカーにセットしてください。
ヨーグルトメーカーの種類によっては発酵温度や時間を設定できないものもあります。

このタイプだと、スタートボタンを押せば7~8時間くらい40℃をキープしてくれると思います。
多機能モデルの場合には、色々な種類のヨーグルトや、低温調理などにも対応できるため温度や時間を変更できるのです。

一般的なヨーグルトの多くはブルガリアヨーグルトなので、40℃、7時間の設定をしてください。
ただし、ケフィアやカスピ海ヨーグルトなどはもっと低い温度を好みます。

乳酸菌によって最適な温度が違うので、購入したヨーグルト、種菌でチェックしましょう。

⑤ヨーグルトメーカーのスイッチを入れ発酵するまで待つ

時間と温度の設定ができたら、ヨーグルトメーカーのスイッチを入れてください。
設定されている温度まで自動的に上がり、一定時間キープしてくれます。

一晩あれば完成するので、寝る前にボタンを押せば朝にはできているでしょう。

⑥発酵が完了したら冷蔵庫で保存する

設定した時間が経ったら、ヨーグルトメーカーの中を確認してください。
牛乳だったものが、ヨーグルトになっているはずです。

ヨーグルトメーカーで自家製ヨーグルトを作る場合には、市販されている商品よりもゆるくなる場合が多いですが、ある程度固まっていれば問題はありません。

冷蔵庫にいれても乳酸菌は少しずつ発酵するので、冷やしているうちに固くなることも多いです。
自宅で作ったヨーグルトの賞味期限は長くはなく、あまり日持ちはしないので5日〜7日を目安に食べ切ってください。

ヨーグルトメーカーの仕組み|牛乳が乳酸菌で固まる原理とは?

なぜ、ヨーグルトメーカーで牛乳がヨーグルトになるかは、ヨーグルトができる仕組みを理解すれば分かります。

ヨーグルトの材料は牛乳ですが、牛乳にはカゼインというタンパク質が含まれています。
乳酸菌は牛乳に含まれる乳糖をエサにして増殖(乳酸発酵)して、その過程で乳酸という酸を生み出します。

そして、乳酸にはカゼインを凝固させる働きがあるため、牛乳は徐々にとろっとしていき、ヨーグルト特有の酸味も生まれるのです。

ヨーグルトに含まれている乳酸菌が発酵する上で重要なのが、エサと温度です。
乳糖というエサがあるから乳酸菌は増えることができるのですが、温度が高すぎる、低すぎると働きが弱まってしまいます。

ブルガリアヨーグルトに使われる乳酸菌は、サーモフィラス菌とブルガリア菌ですが、2種類とも40℃くらいの温度を好んでいるのです。

そのため、日本では室温でブルガリアヨーグルトを作ることは難しく、温かさをキープしてくれるヨーグルトメーカーが必要になります。

ヨーグルトメーカーを使っても上手くできない!固まらない失敗の原因は何?

もし、ヨーグルトメーカーを使っているのに上手くヨーグルトができないなら、次の3つを疑ってください。

市販されているヨーグルトほどは固まらないケースもありますが、液体状でゆるすぎるなら失敗の原因があるはずです。

  1. 乳酸菌に必要な温度になっていない
  2. 雑菌の影響で乳酸菌が増えていない
  3. 古い菌で発酵する力が弱い

冬場など気温が低いときの作り方のポイント

ヨーグルトメーカーを使うことで1年中自宅でヨーグルトを手作りできますが、冬場などの気温がとても低い季節だと温めが不十分になるケースがあります。

そのため、冬になると上手く固まらないというときは設定を1℃〜2℃上げて様子を見ましょう。
また、暖房でも冷房でも直接風があたるような場所にヨーグルトメーカーを置いてしまっていると上手くできないことがあります。

温度と置き場所にもう一度注意してみてください。

手作りヨーグルトに雑菌はNG!清潔に容器を保つポイント

乳酸菌が生み出す乳酸のおかげで、悪くなりやすい牛乳でも他の雑菌は増えにくいのです。

ただ、雑菌の繁殖を100%防いでくれるわけではなく、雑菌が混入すると乳酸菌の働きが弱まることがあります。

乳酸発酵が進まないと雑菌が増えてしまう危険性もあるので、使う容器の衛生面には注意をしなくてはいけません。

しっかりと熱湯で消毒をするのも1つですが、やってしまいがちなのが消毒をした容器などを布巾で拭くことです。

布巾にも菌がついている可能性は十分にあるので、容器の内側を拭いてしまうと雑菌が付近から容器へと移ることになります。

熱湯で消毒したら拭かないで、水気を払う程度で使用しましょう。

種菌の使い回しには注意!発酵力が弱くなる可能性あり

種菌は市販のヨーグルトではなく、自家製ヨーグルトを使うこともできます。
家で作ったヨーグルトにも生きた乳酸菌は含まれているので十分種菌として使えますが、何回も繰り返すていると菌の力は弱まってしまうのです。

ルールがあるわけではありませんが、多くても3回程度までにしておくと良いと思います。

また、手作りヨーグルトを種菌とするなら、作りたてのヨーグルトの空気に触れていない真ん中を使いましょう。
上部や、冷蔵庫にいれた後のものだと菌がついている可能性があります。

手作りヨーグルトを種菌にして増やす方法については、「ヨーグルトメーカーは継ぎ足し何回までOK?永遠に繰り返すことはできない?」で詳しく説明しているので参考にしてください。

まとめ:ヨーグルトメーカーは正しい使い方をすれば失敗しない!

ヨーグルトメーカーを使えば、誰でもかんたんにヨーグルトを手作りすることができます。

面倒なのは熱湯での消毒くらいですが、牛乳パックをそのまま容器として使う場合にはかなり手間が省けるのでおすすめです。

ヨーグルトメーカーによって、牛乳パック/専用の容器への対応、温度や時間の調整ができるかが異なるので、そのあたりを比較しながら選ぶと良いでしょう。

上手く固まらない場合は、温度か菌が原因だと思います。
正しい手順で作れば菌が入るリスクは減少するので、面倒だと思わずにしっかりと衛生面にも注意してください。

種菌や牛乳の種類は工夫できるので、色々試しながら手作りヨーグルトを楽しみましょう。

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