自家製ケフィアヨーグルトに失敗?原因は?
ケフィアは、発酵の過程で乳酸のほかアルコールも作り出すので密閉した容器で販売することができずに市販するのが難しくなっています。
そのため、種菌などを利用して自宅で作る方も増えていますが、うまく固まらないなどの失敗がよく聞かれます。
ケフィアヨーグルトを作る時のポイントや注意事項を説明していきます。
目次
ケフィアヨーグルトが固まらない原因は温度?
ケフィアは一般的なヨーグルトとは発酵温度が異なるため、自家製ヨーグルトを作ったことがある方でも失敗することはよくあります。
クレモリス菌FC株を使うカスピ海ヨーグルトの場合には、20度〜30度程度、ブルガリアヨーグルトの場合には40度前後を保つ必要があります。
ケフィアの場合には、25度〜27度を保ちましょう。
適温を保たなければ、乳酸菌や酵母は発酵しません。
時間をおいても固まらない理由は、発酵に適した温度よりも低かったことが原因と考えられます。
特に冬場は室内を適温を保つことが難しくなります。
一年を通して安定してケフィアヨーグルトを作るなら、市販のヨーグルトメーカーなどをって保温するのが良いでしょう。
手作りヨーグルトが水分と分離?その原因は?
ヨーグルトが固まらずに失敗してしまうのと同様に、水分とヨーグルトが分離してしまうという失敗のケースもよくあります。
この水分は乳清(ホエイ)と呼ばれる液体で、高タンパク、低脂肪の栄養価の高いものです。
その他にも、ビタミンなども豊富に含みます。
この乳清を時間をおくことで水切りすると、ギリシャヨーグルトができます。
ギリシャヨーグルトはクリーミーなチーズのような風味で、料理や様々なレシピに使われます。
できれば、乳清も捨てずに料理に使うのが良いでしょう。
また、液体状のものは乳清ですが、固形のものはカードと言います。
市販されているヨーグルトも、開封後に時間が経過すると乳清が上澄み液として分離してきます。
手作りヨーグルトで乳清が分離してしまう場合には、発酵の時間が長すぎる可能性があります。
発酵時間が長いと水分が分離しやすくなるほか、酸味が出ることもあります。
ケフィアヨーグルトは24時間を目安に発酵をさせましょう。
豆乳でケフィアヨーグルトを作る際の注意点
ケフィアヨーグルトは牛乳だけでなく、豆乳を使用しても作ることができます。
しかし、豆乳での自家製ケフィアを作る場合には注意点があります。
1つ目は、豆乳の選び方です。
豆腐屋で購入できるものの中には、100度程度の温度で殺菌されているものが多く完全に菌がいないわけではありません。
豆乳を使う場合には、スーパーなどで購入できる無調整豆乳のうち、より高温で殺菌されている豆乳を使いましょう。
2つ目は、豆乳の割合です。
種菌に対して、100%豆乳を使用する場合には失敗する可能性が高くなります。
安定してケフィアヨーグルトを作るには、豆乳3割〜5割と牛乳とを使用するのが良いでしょう。
自宅でヨーグルトを作る場合は衛生面に要注意
ケフィアヨーグルトに限られたことではありませんが、自宅で作る場合には衛生面に注意が必要です。
乳酸菌を使うので雑菌の繁殖をある程度抑えてくれますが、容器やかき混ぜるためのスプーンなどは熱湯消毒したものを使用しましょう。
雑菌が入ると発酵がうまくいかないケースがあります。
また安全のためにも、雑菌の繁殖により臭いや変色などが確認できる場合には食べるのはやめましょう。
加えて、発酵後は冷蔵庫で保存したほうが良いでしょう。
おすすめの種菌やヨーグルトメーカーはどれ?
ケフィアヨーグルトを作るには、種菌と牛乳、必要に応じてヨーグルトメーカーが必要になります。
ケフィアの種菌としてはケフランのオリジナルケフィア、温度を適温に保つためのものとしてくるみちゃんなどが有名です。
ケフィアの種菌は繰り返し使うことができますが、1年程度期間が経過した古い種菌の場合には菌の力が弱まっており発酵させる力がなくなっています。
種菌はできるだけ新しいものを使うようにしましょう。
ケフィアのヨーグルトにはない効果とは?
ケフィアは乳酸菌に加えて、酵母との複合発酵によって作られます。
ヨーグルトと同様に腸内フローラを善玉菌優勢にすることで、腸内環境を整える効果があると言われています。
ヨーグルトとの違いの1つは、生きて腸まで届きやすいということです。
通常の乳酸菌は、胃酸の酸や熱で死滅しやすいのですが、ケフィアは生きて腸まで届きやすいのが特徴です。
乳酸菌サプリメントなどは、カプセルなどを工夫することで腸まで届きやすくしていますが、ケフィアはよりプロバイオティクスに近い食品と言えます。