家でヨーグルトを作ったことがあるかたなら分かると思いますが、市販されているヨーグルトほどしっかりと固めるのは難しいです。
ただ、発酵させる時間と、使うタネ菌を工夫することで硬めの自家製ヨーグルトを手作りすることもできます!
この記事では、ヨーグルトが柔らかくなる原因、どうすれば硬めに作ることができるかについて説明していきます。
ヨーグルトが柔らかい原因|どうすれば牛乳から固まるの?
ヨーグルトは、もともと牛乳なので液体状です。
そこに乳酸菌を加えると、牛乳に含まれる乳糖をエサにして代謝活動をして乳酸を生み出します。
これは乳酸発酵と言いますが、乳酸は牛乳の中のタンパク質であるカゼインを凝固させるので、乳酸発酵が進むと固いヨーグルトができあがるのです。
作ったヨーグルトが柔らかすぎる場合には、この乳酸発酵が十分ではなかった可能性があります。
そのため、よりしっかりと作るなら発酵をサポートしてあげればOKです。
目次
ヨーグルトメーカーで固めに作るための3つのポイント
ヨーグルトメーカーを使って、固めのヨーグルトを作るなら次の3つを意識しましょう。
- 乳酸菌が発酵しやすい温度に設定する
- 乳酸菌の発酵時間を増やす
- 通常よりもタネ菌の割合を多くする
乳酸菌が発酵しやすい40℃をしっかりとキープ
乳酸菌が熱に弱いのは有名ですが、反対に温度が低すぎても発酵させる力が弱まってしまいます。
細かく温度の設定ができるヨーグルトメーカーなら、しっかりと40℃をキープすることができますが、冬場などの室温が低い場合、風が当たる場所に置いている場合には注意してください。
もし、風が当たるなら場所を変えましょう!
換気扇や隙間風だけでなく、冷房が直撃していると上手くヨーグルトができない可能性が高くなります。
また、室温が低いときには1~2℃程度、設定を上げてみるのもおすすめです。
乳酸菌の発酵時間を増やす
ブルガリアヨーグルトの場合には、7時間〜8時間でしっかりと固まります。
ただ、温度が低いときなどはもう少し長めに時間をとって上げましょう。
ヨーグルトメーカーのタイマーが終了しても、菌は生きているのでどんどん発酵が進みます。
長時間放置するのはNGですが、多少長めに置いても問題はありません。
また、冷蔵庫に移動させた後でも、発酵速度は遅くなるものの、発酵が完全に止まるわけではないのです。
そのため、できあがったらすぐには手をつけずに、冷蔵庫で数時間冷やしておくと固さが増しているはずです。
ただ、発酵が進むと酸味も強くなるので、酸っぱいのが苦手なかたは注意しましょう。
通常よりもタネ菌の割合を増やしてヨーグルトメーカーにセットする
人それぞれでオリジナルのブレンドがあると思いますが、基本は「牛乳:ヨーグルト=10:1」です。
1Lの牛乳パックであれば、100gのヨーグルトになります。
牛乳の量が多いと発酵しにくい場合には、バランスを調節して「牛乳:ヨーグルト=10:2」で作ってみましょう。
ただ、そのまま加えるヨーグルトの量だけを増やしてしまうと溢れる可能性があるので、ちょっとだけ牛乳の量も減らしておきます。
古いタネ菌だとヨーグルトが固まらない理由
「作り出したころはちょうど良かったのに、最近は柔らかなくなってしまう」というかたは、古いタネ菌を使っていませんか?
菌は生きていますが、自家製ヨーグルトを何度も植え替えしていると徐々に菌の力は弱まっていきます。
これは、乾燥した粉末状のタネ菌でも一緒で、購入してから何年も経っていると上手く固まらないことがあるのです。
その場合は、市販されているヨーグルトで良いので、新しいタネ菌を使ってみましょう。
まとめ:固めにヨーグルトを作るなら長めの発酵でタネ菌は多めに!
市販されているヨーグルトには、ゼラチンなどで固めたハードタイプのヨーグルトもあります。
ヨーグルトメーカーで作る場合には、そこまで固くするのは難しいでしょう。
ただ、あまりにも柔らかすぎるという場合には、乳酸菌が発酵する時間を長くする、使用するタネ菌の割合を増やしてみましょう。
液体の牛乳が固まるのは、乳酸菌がカゼインというタンパク質を凝固させるためです。
乳酸発酵が十分にできる環境を整えることで、いつもよりしっかりとしたヨーグルトを手作りすることができます。