オリゴ糖の種類と効果を比較|オリゴ糖で善玉菌が増えるって本当?

オリゴ糖は種類によって効果が違う?

オリゴ糖は、数十種類以上も存在が確認されています。
その中には、ヒトの体内で消化されにくい難消化性という性質を持つオリゴ糖もあります。
それぞれに異なった特徴があるので、積極的にオリゴ糖を摂る場合にはどのオリゴ糖を摂るかが重要になります。

そもそもオリゴ糖って何?

糖質は、単糖類、二糖類、多糖類などの種類に分けることができます。
明確な定義はありませんが、この二糖類のことをオリゴ糖と言う総称で呼ぶこともあります。
オリゴ糖の名前は、ギリシャ語の少ないを意味する「オリゴス」からきているので、少糖類とも言われます。

オリゴ糖は、腸内の善玉菌の餌になり、腸内フローラの改善に役立つと期待されており、注目が集まっています。

オリゴ糖の種類と効果一覧

オリゴ糖と一口に言っても1種類ではありません。オリゴ糖は種類ごとに特徴が異なり、働きも違います。
主なオリゴ糖の特徴と働きについて説明していきます。

ガラクトオリゴ糖

母乳や牛乳などの乳製品に含まれており、乳糖を原料に作ることもできます。
ビフィズス菌を増やすのに役立ち、便秘の改善、ミネラル吸収の促進、腸なフローラの改善が期待できます。
熱や酸に強いため、調理などでも壊れにくく、様々な食品に使用されています。

フラクトオリゴ糖

玉ねぎ、ゴボウ、蜂蜜やバナナに含まれており、乳糖と酵素によって作り出すことができます。ビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えます。
砂糖と違い、虫歯菌とっては栄養源にはならないので、虫歯にはなりにくいのも特徴です。

イソマルトオリゴ糖

味噌や醤油、蜂蜜などの食品に含まれ、デンプンを原材料に作られます。
加工食品の日持ちをよくする効果があるため、パンなどにも利用されています。
比較的、甘みは抑えめです。

乳果オリゴ糖

乳糖と砂糖を原料とし、砂糖に似た甘みが特徴です。
カロリーが低いことから、ダイエットを意識している方にもおすすめです。

大豆オリゴ糖

名前からもわかるように大豆を作る時にできる成分である大豆ホエーから生成されるオリゴ糖です。
乳果オリゴ糖と同じように、砂糖に近い甘味を持つのが特徴です。

キシロオリゴ糖

たけのこなどに含まれており、キシランと言う食物繊維を酵素によって分解することでできます。整腸作用のほか、カルシウムの吸収を促進する効果が期待できます。

ラフィノース(ビートオリゴ糖)

ビート(甜菜や砂糖大根とも)やユーカリの樹液に含まれており、砂糖に似た甘味を持ちますが、甘さは砂糖の20%程度と抑えめです。また、カロリーは砂糖の主成分であるスクロースと比べて約半分となっています。

オリゴ糖の働きと特徴

オリゴ糖はそれぞれ原料や働きが異なりますが、次のような効果が期待できます。
①乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌の増殖
乳酸菌やビフィズス菌などの腸内細菌のうち、人間にとってプラスに働くものを善玉菌といいます。善玉菌を増やすには、ヨーグルトや乳酸菌サプリなどで外から摂取するほか、すでに腸内にいる菌を増やしてあげる方法があります。善玉菌を増やすには、善玉菌の餌になる成分が必要となります。その餌こそがオリゴ糖なのです。
この腸まで届いて餌になるような食品をプレバイオティクスといいます。
善玉菌が増えることで腸内環境が正常化され、便秘や下痢の症状の改善や免疫機能の向上などの期待できます。また、善玉菌が増えることで悪玉菌の増殖や悪い働きも抑制することができます。
②カロリーを抑えてダイエット
砂糖が多く使われているケーキやアイスクリームなどのスイーツは、どうしても高カロリーになりがちです。
種類にもよりますが、オリゴ糖は砂糖に近い甘味を持ちながらも、消化されにくいため体に吸収される割合が低いのが特徴です。
そのためダイエット食品や飲料などにも使われ、甘味を残しながらもカロリーを抑えることができます。
③免疫力の向上
人間の腸は、免疫機能にも大きく関わる部分です。
人の体には様々な異物が入り込みますが、それが本当に排除しなければいけない異物なのかどうかを判断する腸管免疫系と言うシステムによって体は守られているのです。
腸内フローラを良好な状態に保つことは、腸管免疫系がしっかりと働くことにつながります。
これまでに、腸内環境が乱れることによって、アレルギーやアトピーなどの症状が出る可能性があること、ウイルスなどの異物に対する免疫力が弱くなることなどが指摘されています。
④虫歯リスクの低減
砂糖は虫歯菌にとって、格好の餌になるのでしっかりと歯磨きなどのケアをしないと虫歯になってしまいます。
同じように甘味があるオリゴ糖はというと、虫歯菌が好む構造をしていないため、菌の繁殖につながりにくく、虫歯の危険性を減らすことができるのです。

オリゴ糖は摂り過ぎると危険?

オリゴ糖にはメリットも多くありますが、過剰な摂取によるデメリットも報告されています。
1つ目が、下痢です。
オリゴ糖は難消化性のため、胃で消化されにくく、そのまま大腸へと到達します。
この特徴は、消化・吸収がされないためカロリーになりにくいというメリットにもなります。しかし、消化されない状態で大腸まで大量にきてしまうと、それを薄めようと水分が混じり下痢になってしまいます。
適度な量であれば問題ありませんが、摂りすぎには注意をするようにしましょう。
市販品のオリゴ糖食品の、1日当たりの摂取量の目安としては2g〜10g程度とされています。
不安な方は、まずは少量から食生活に取り入れることをおすすめします。

オリゴ糖の効果的な摂り方は?

オリゴ糖は、腸で乳酸菌やビフィズス菌の餌になるため、それらを含む食品と一緒に摂取すると効果的です。
乳酸菌には、植物性乳酸菌と動物性乳酸菌の2種類があります。
植物性乳酸菌は、納豆や漬物、味噌や醤油などに含まれている乳酸菌です。
一方の動物性乳酸菌は、ヨーグルトのほか、チーズにも含まれています。
プレーンヨーグルトとオリゴ糖は相性も良く、一緒に摂りたい食品といえます。

オリゴ糖を多く含む食品は何?

オリゴ糖を比較的多く含む食品には次のようなものがあります。

  • 豆類
  • 豆類きな粉
  • 豆類蜂蜜
  • 豆類ゴボウ
  • 豆類玉ねぎ
  • 豆類アスパラガス
  • 豆類にんにく
トクホとオリゴ糖

健康の維持には、様々な食品をバランス良く食べることが重要です。
ですが食品は、医薬品ではありません。そのため、特定の効果を謳って食品を販売することはできないという法律があります。

ただし、一部の商品については、効果の表示が可能な場合もあります。
それは、「特定保健用食品」(通称:トクホ)と認められているものです。
消費者庁によって定められており、トクホに認定されていれば、コレステロール値の正常化や、お腹の調子を整えるなどの効果の表示が可能です。

オリゴ糖類にもトクホとして認定されているものがあります。
ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖などです。オリゴ糖類の他にも、食物繊維や乳酸菌にもトクホとして認められているものがあります。
これらは、お腹の調子を整える食品なのです。

オリゴ糖の種類のまとめ

オリゴ糖は消化されにくいため、エネルギーとして吸収されにくい特徴があります。
また、腸で善玉菌のエサになり、腸内フローラを善玉菌優勢に保つのに役立ちます。
そのため、乳酸菌を含むヨーグルトなどの食品と一緒に食べることで、それぞれの効果を引き出すことができます。

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